産業・組織心理学会第159回部門別研究会(消費者行動部門)のお知らせ

2025年11月14日

日本消費者行動研究学会
会員各位

さて、下記のとおり産業・組織心理学会第159回部門別研究会(消費者行動部門)開催の周知依頼がございましたので、会員の皆様にご案内いたします。

下記の要領で第159回部門別研究会を開催いたします。

テーマ
「消費者行動分野に関する最先端研究の紹介」

非会員の方も無料で参加ができますので、ご参加を心よりお待ちしております。

開催日時 12月13日(土) 14:00~16:30

開催場所 オンライン(Zoomウェビナー形式)

参加費 会員・非会員とも無料です。

お申し込み 事前登録制。(下記URLよりお申し込みください)

https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_1ZyW2gxKTSixr0FiKtaTdg#/registration

——————————————————————————————-
◇話題提供者・テーマ

①井出野尚氏(東京理科大学経営学部教授)
 玉利祐樹氏(静岡県立大学経営情報学部准教授)
 竹村和久氏(早稲田文学学術院教授)

※報告者は井出野尚氏

「プラットフォームのデザインと消費者の意思決定方略について」
 ネットショッピングの普及により、多様なデジタルプラットフォームが提供されている。これに伴い、プラットフォームのデザインが消費者の意思決定過程にどのような影響を及ぼすかが注目されている。本発表では、これまで行ってきた意思決定方略に関する研究と、プラットフォーム上で要求される一連の操作との関連について報告する。

②杉谷陽子氏(上智大学経済学部教授)

「企業の人工知能(AI)活用に関する消費者および従業員の反応」
 近年、多くの企業がAIを活用しているが、消費者や従業員は必ずしも好意的に受け止めておらず、「アルゴリズム忌避」と呼ばれる否定的反応が示される   ことも多い。本発表では、価値観・文化差・状況要因など社会心理学的要因がアルゴリズム忌避に与える調整効果に関して、報告者がこれまでに実施した研究の一部をご紹介する。

③松田憲氏(北九州市立大学大学院マネジメント研究科教授)

「単純接触効果における新奇性付加の影響」
 単純接触効果(Zajonc, 1968)は反復呈示により好意度が上昇する一方,過度な反復は心的飽和を生じ効果を阻害することが知られている。我々は自動車画像に背景変化を加えることで飽和を抑制し効果を促進することを報告した(松田他, 2014)。本研究ではアバターに化粧・髪型・服装変化を導入して刺激自体に新奇性を付加した結果,主観的な好意度上昇は女性に限定された。一方でIATでは,女性は新奇性なし,男性は新奇性ありの条件で好意度が高まることが示された。

概要(企画趣旨)

 消費者行動部門の研究会はその分野での研究テーマや内容をできる限り幅広く会員の皆様にお伝えすることを目標としている。一昨年度の研究会では消費者研究における新しい流れとして知覚・感覚に関する機能をテーマとした最先端の心理学研究をご紹介頂き,マーケティングへの応用についての示唆やご提案をいただいた。また昨年度の研究会では現代の社会問題解決に繋がる新しいテーマの消費者行動研究をテーマとし、消費者行動研究の社会問題解決への応用可能性についての示唆やご提案もいただいた。
 今回の研究会のテーマはこれらを統合した形として位置づけられるだろう。すなわち消費者行動研究に求められる最新のテーマについて最新の手法や概念を用いて解決しようとする研究を紹介していただく。現時点での消費者行動研究の動向や研究法について理解をしていただけると幸いである。

企画・司会 永野光朗(大阪樟蔭女子大学学芸学部)

このページの先頭へ戻る